DroidKaigi 2023に参加しました
Amaziaで開発者をしています、日向です。エンジニアが主役のAndroidカンファレンス、DroidKaigiに参加しました。
弊社では毎年業務の一環としてDroidKaigiへ参加しております。
それでは聞いたセッションを中心に感想を述べていきたいと思います。
Day 1
Deep dive into size configuration changes
Googleの方のセッションです。
「アプリのサイズが全く変わらない時代は終わり」という言葉がとても印象的なセッションでした。Jetpack window managerを使った画面サイズの判定、アクティビティの再生成が行われない構成変更の検出方法(ActivityではなくView.onConfigutationChangedを使う)など、構成変更に関わる深い話が聞けてよかったです。
漫画アプリとしても画面サイズは重要なファクターなので復習していきたい内容でした。
Unleashing the Power of Android Studio
Android Studioにおける、必須とまではいかないけど覚えておくと役にたつ機能が紹介されていたセッションでした。バージョンごとに使える、使えないも分かりやすく表示されて大変ためになるセッションでした。個人的にはAndroid Studioのバージョンの定義方法を初めて知ったセッションです。
(Unofficial) Guide to App Architecture Guide Vol. 2
Googleの方のUnofficialセッションです。
今回は、Hilt周りの説明ということで、依存性の復習に最適なセッションでした。
「マルチモジュールは今すぐやるべき」という言葉が印象的でした。
Host-based card emulationで簡単NFC生活
Android端末がNFC対応カードそのものになる、ホストベースのカードエミュレーションについてのセッションでした。
カードエミュレーションのユースケース(運転免許証など)から始まり、Android APIの使い方からデータのやり取り、データをやり取りしやすくするための独自ライブラリの説明や、明記されていない仕様など多岐にわたってAndroidのホストカード側で行うことができる機能について知ることができるセッションでした。
Overcoming the Challenges of Integrating an Epub Viewer into a Modern Android App
EPUBそのもののセッションというよりは、Copmpsableではない外部SDKのAndroidViewとComposeの組み合わせの開発についてのセッションでした。外部ライブラリを使う都合上、AndroidViewとのデータのやり取りは切り離せないので、データの受け渡し方法で参考になりました。
Day 2
Kotlinハイパフォーマンスプログラミング
Kotlinで記述する時にパフォーマンスを考える際に役に立つセッションでした。便利な記法がパフォーマンスには必ずしも寄与しないことをJavaへのデコンパイルと共に示されていたコーナーが印象的でした。普段は気にしなくても良さそうですが、パフォーマンスが気になった時に見るセッションでした。
共有
Android API 1からある共有について、基本的なことから新しい直接共有に至るまで、Androidでできる共有に関する全てが詰まったセッションでした。シェアについては頻繁に実装するものではないですが、画像のシェアなど、どうやるんだっけ的な躓きがその分多い気がするので定期的に見直していきたいです。
Jetpack Composeを活用した強力なUI表現の実装実例
様々なシチュエーションで使うべきアニメーションがまとめられていて、資料として使いたいセッションでした。アニメーションの機能は多岐に渡るので、必要に応じて見直したくなるセッションでした。
ここ数年のAndroid Textの新(?)機能について / What's new (?) in Android Text
単純なAndroid Text APIに関する使い方だけではなく、OSでは何が行われているのかが窺い知れるセッションでした。カスタムフォントを使う上でも役に立ちそうなセッションでした。
中規模アプリにおけるレイヤードアーキテクチャでの例外との向き合い方
KotlinとJavaのエラーの考え方比較から始まり、実践形式のアーキテクチャにおける一つのエラーハンドリング手法についてのセッションでした。
公式ドキュメントに沿ったカスタム例外の定義など、ためになりました。
できる!アクセシビリティ向上
アクセシビリティについて、TalkBackおよびスイッチアクセスでの操作方法やアクセシビリティの対応方法について書かれていました。
技術的な対応はもとより、社内全体を巻き込んでの取り組み方についてとても印象的でした。
Day 3 コードラボ / バリスタコーヒー
Day 3はコミュニティ活動を主とした内容で、CodelabやDroidKaigiカンファレンスアプリへのコントリビュートなど、各自興味のある内容でコーディングを行ったり、パネリストのパネルトークや相談会を行うイベントになっていました。
自分の方はDroidKaigiカンファレンスアプリでissueにPR作成を試みました。
Day 3中には完成しなかったのですが、無事マージされたようです。(iOS側のPRですが)
まとめ
全体を通して、Androidの最新技術やこれから来るであろう機能にとどまらず、他社様の実際の取り組み事例などを交えた実践的なセッションなど、Androidにおける最大のカンファレンスと感じました。今回もオフラインで参加しましたが、普段探しても見つからないAndroidエンジニアがこんなに一斉に集まっている、というのも壮観でした。
そんな探しても見つからないAndroidエンジニアの皆さんを株式会社Amaziaでは絶賛探しております。是非ともよろしくお願いいたします。